JBCについて

会長に就任して

 

北川薫


 30歳ごろでしょうか、理事をなさっていた恩師の江橋慎四郎教授からボウリング選手の体力強化の仕事してくれ、と言われました。それ以来、40年余。ある意味では、JBCおよびボウリング界の変遷を身近で見てきた者の一人といえましょう。

 さて、ボウリング界は内外とも大きな節目を迎えていると感じています。内での問題はボウリングが全国的に老若男女に人気がありながらボウリング場は減少傾向にある、という根幹にかかわることです。ボウリング界を取り巻く環境はブームといえるあの昭和40年代とは全く異なっていることを強く認識せねばなりません。外での大きな課題となったのが東京オリンピック・パラリンピック問題です。種目採用されるのではないか、との期待は大きなものがありました。しかし、そこで感じたことは世界レベルでのボウリング界の改革の必要性であり、スポーツとしてのボウリングの立ち位置の問題でした。このことが、今回の東京大会での種目選択で如実に突き付けられました。

 しかし、東京オリンピック・パラリンピック問題では大きな成果がありました。我が国ボウリング界が同じテーブルにつきボウリングの種目採用について膝を交えて知恵を絞ったことです。これはまさに武部前会長なくてはできるものではありませんでした。これからも我が国ボウリング界が手を携えてより良い展開を模索し実行することが急務です。

 以上のように、私に課せられた課題は小さくありません。しかし、まさに大きな節目です。これを乗り越えることで、たとえ乗り越えられなくとも道筋をつけることで、ボウリング界のよりよい未来像を描けるものと確信をしております。これからも、今まで以上にご声援とご助力を賜りますようお願い申し上げて就任のご挨拶といたします。